【第5話】努力不足ではなく、「努力の向き」が間違っていた

ダイエット

ダイエットに失敗したとき、多くの人はこう思います。

「自分は意思が弱い」

「また続けられなかった」

「結局、何をやってもダメなんだ」

私も長い間、同じ気持ちを抱えていました。

食事制限をしても続かない。

運動を始めても三日坊主。

誘惑に負けて食べすぎてしまう。

そんな自分を見るたびに、

「努力が足りなかった」と自分を責めていたのです。

しかし、今の私は断言できます。

変われなかった原因は、努力不足ではありません。

努力の“向き”がずれていただけなのです。

これは自分を甘やかすための言い訳ではなく、

人間の心と体の仕組みを理解すると自然と見えてくる事実です。

■ 違ったのは「どこに力を注ぐべきか」という視点

太っていた頃の私は、

“気合と根性”だけで変わろうとしていました。

・食べる量を極端に減らす

・好物を一切我慢する

・急に運動量を増やす

・完璧を目指す

どれも一見するとストイックで良い方法に思えます。

しかし、それらは心と体の仕組みに反した努力の仕方でした。

無理な努力は、短期間ならなんとか続けられます。

しかし、長期的には必ず反動が起きます。

そして、その反動は「自分には続ける力がない」という

痛みを伴う誤解を生みます。

つまり、

方法が間違っていたのに、自分を責めてしまう

という構造だったのです。

■ 本当に必要だったのは「力を入れる方向」を変えること

私は朝活と読書を通して、

努力の“質”を見直すようになりました。

必要だったのは、

・自分を追い込む努力ではなく、

・自分を整える努力

だったのです。

たとえば——

× お菓子を我慢する努力

○ お菓子に走りたくなる状態をつくらない努力

× 運動を無理に増やす努力

○ 少し体を動かしたくなる環境をつくる努力

× 完璧を目指す努力

○ 7割で続けられる仕組みをつくる努力

つまり、

自分と戦う努力 → 自分の味方になる努力

へと方向を変えたのです。

この“向きの変化”こそが、

自然な20kg減の大きな転換点でした。

■ 自責は不要だった——必要だったのは理解だけ

変わりたいのに変われないとき、

人はすぐに「意思の弱さ」を責めます

しかし、本当は違います。

人は、正しい方向を向いていれば自然に変わる力を持つ存在です。

あなたがもし今、

「また失敗した」「どうせ続かない」と落ち込んでいるなら、

それはあなたがダメなのではありません。

ただ、努力の向きが少しだけ違っていた。

それだけのことです。

向きを少し修正するだけで、

心は整い、行動は変わり、

体は自然と軽くなり始めます。

これが私が経験し、

この本で伝えたい“最初の希望”です。

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