【第4話】“太る心”と“痩せる心”は全く違う

ダイエット

「太っていた頃の自分」と「痩せ始めた頃の自分」を比べてみると、

同じ人間なのに、まるで別人のように“心の働き”が違っていたことに気づきます。

体重の違いではありません。

食事量でも、運動習慣でもない。

もっと深いところにある、

“心の扱い方”・“情報の扱い方”・“行動の選び方”

この3つが決定的に違っていたのです。

太っていた頃の私は、

感情に振り回され、疲れを食べ物でなだめ、

短期的に楽になる行動ばかり選んでいました。

不安、焦り、寂しさ、退屈、イライラ——

そうした感情をうまく扱えず、

それらを静めるために手っ取り早い行動へ走る。

それが結果として“太りやすい行動”につながっていたのです。

一方、痩せ始めた頃の私は、

感情を「抑え込む」のではなく、

「観察する」ようになっていました。

「今、自分は疲れているな」

「これはストレスから来ている衝動だな」

そんなふうに一歩引いて感情を扱えると、

“とりあえず食べる”という選択をしなくて済むようになっていきました。

この違いが、後から思うと非常に大きかったのです。

■ 情報の扱い方も大きく異なっていた

太っていた頃は、

テレビやSNSから流れてくる“刺激的な情報”に囲まれ、

それをそのまま受け取っていました。

そこには考える余地がなく、

ただ反応し、ただ消耗していく日々。

しかし、読書を始めてからは、

情報と「距離を置く」ことを覚えました。

情報を受け取る前に、

「これは本当に自分に必要なものか?」

と問いかけるようになったのです。

すると、余計な不安や焦りに振り回されなくなり、

心に少しずつ“余白”が生まれました。

この余白こそが、

後の生活改善・食習慣改善の大きな土台になっていきました。

■ 行動の選び方も根本的に変わっていた

太る心は、

「すぐに楽になること」

を選びます。

痩せる心は、

「自分を少しだけ整える行動」

を選びます。

ここで重要なのは、

痩せる心が“苦しい行動”を選ぶわけではない

ということです。

・少し早く寝る

・少し遠回りして歩く

・少し静かな時間を持つ

・少し体を動かす

ほんの小さな行動ですが、

その“少し”が積み重なって、

人生全体をゆっくり変えていきました。

■ 決定的な違いは、「自分への態度」

太っていた頃の私は、

「できない自分を責める心」で生きていました。

痩せ始めた頃の私は、

「できた自分を静かに喜べる心」で生きていました。

この“自分への態度”の違いは、

後の全ての変化の根底を支える力になりました。

体重は後からついてくるもの。

まず変わったのは、

心の向き

だったのです。

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