断食により得られる効果は前の記事で書いたとおり、健康面だけでも莫大だ。
しかし、それだけにとどまらないので、なおのことやらない理由はない。
それが、お金も時間も増えていくというものである。厳密に言うと減っていかない。しかし、考え方を変えれば、間違いなくそれらは増えたと感じるだろう。
まずはお金の面。
皆さんは朝食にいくらくらい投資しているだろうか?
食パン1枚とジャムを塗るくらい、そして牛乳くらいならばそうコストは100円くらいか?
しかし、これが外食でモーニングを食べるとなると、300円〜1,000円くらいかかってくる。
総じて、ミニマムで200円程度かかっているとしよう。
この200円が月に30日続くだけで、6,000円になる。月6,000円の経費は安いと思うか?高いと思うか?私は、何に投資しているかによって価値は変わると思っている。
朝食に投資するのであれば、それは私にとってマイナス投資。なので6,000円は高い。
一方、自己投資などに使うならばどうか?それは極めて安いと感じる。
たとえば語学学習系のアプリのサブスクは1,000円程度だろう。健康管理系のサブスクも同程度だ。そしてChatGPTの有料会費は3,000円程度。この全てをスマホにインストールして毎日活用できるならば、かなり生活の質、健康の質を向上させられる。
同じ6,000円でも、その後に生み出すものの価値がはるかに異なるのだ。
24回払いにすれば今かなり高くなっているスマホ(iPhone)だって買えるのが月6,000円という価値。朝ごはんを抜く16時間断食を実行するだけで、それだけの経済効果があることは覚えておいて良い。
時間の面はどうだろうか?これははるかに価値がある。
朝ごはんにかかる時間を試算したことがある人はいるだろうか?ほとんどいないはずだ。
親や家族に準備してもらうかどうかによっても変わるものの、食べるだけでも5〜10分はかけているのが一般だろう。長い人は、テレビを見ながらもっと多くの時間を費やしているかもしれない。もし準備も自分でやっているとしたら、さらに倍以上かかる計算になる。皿洗いまでついてくるので、ざっと30分くらいはトータルで朝食に関連する時間を用いていてもおかしくない。
これも投資の観点で考えてみよう。朝ごはんのために30分かけるのは、間違いなくタイパが悪い。ご飯を食べた後に襲ってくる倦怠感や眠気でパフォーマンスはさらに下がるので、午前の1/3以上を台無しにすると言っても過言ではないと思っている。通勤時間に電車で座って(時には立ったまま!)寝ている人をたくさん見かけないだろうか?睡眠不足もあるかもしれないが、多くの人が朝食後の血糖値スパイクの影響で猛烈な眠気に襲われているためだ。30分では測りきれないほどの時間損失をもたらすのが朝食という習慣だ。
これを、朝食を取らないとどうなるか?
30分が手に入る。中高生のように「できるだけ寝ていたい」という人は別として、朝に自分で自由に使える30分が手に入るのは想像以上に大きい。30分あれば運動ができる。「プリズナートレーニング」でいう6種類の筋トレを全てこなすことができる。これだけで15分。残りの15分で散歩に出ても良い。室内でHIITなどを実施すれば、十分過ぎる運動効果を得ることができる。私たちは朝の30分が手に入れば、劇的に体を鍛え上げることが実は可能なのだ。この習慣を3ヶ月も続けると、他の人から見ても明らかな変化を遂げる。半年も続けられたなら、それはもうあなたの生き様となり、他の人と異なる「意志力の塊」のような体と、そこから滲み出る自信を手に入れることができる。
朝ごはんを抜き、それを別の良い習慣に切り替えるだけで、こうした変化を遂げることができる。
例えば読書。1日30分読めば、2週間で1冊は読めるだろう。もちろん読書慣れしていないと難しく感じるかもしれないが、2〜3週間も続けていけば十分可能だ。「レバレッジリーディング」などを参考にして読書法を身につけられれば、1日30分で1週間1冊も可能になる。そうすると月に4冊読破できる。
「トップ5%社員の習慣」という本には、トップ5%は月平均4冊読書しているという統計もある。
朝ごはんを抜いた時間を読書に全振りすると、トップ5%の仲間入りができるということだ。
例えば勉強はどうだろう。わたしは朝の30分〜1時間を有効利用して2021年から2023年までに4つの資格試験に合格した。そのうち2つの資格は会社で1つにつき5,000円の手当が毎月もらえている。そして、名刺にその肩書きを加えるだけで、お客様への訴求力がぐんと飛躍した。資格を取得するだけで、自信が出るだけでなく、相手が自然に「権威がある人」と認めてくれるようになるのだ。それに、お金までついてくる。取り組まない手はない。
朝ごはんの30分は、置き換えるとこれだけの効果をもたらす可能性が秘められている。
人生を大きく変えるきっかけになるほどの習慣。健康効果と別にそんな効果まであるのに、あなたはまだ朝食を食べるのか?
かくいう私も、実は完全に朝食抜きにしているわけではない。
旅先で美味しい朝食を出すホテルに泊まっていたり、抜群のモーニングを出すお店に旅行中に寄ったりする場合、躊躇なく食べている。これは飲酒でいうところの「機会飲酒」にあたるもので、習慣形成に大きな影響を与えるものではない。たまに、年に数回ご褒美的に摂る分には、かえってメンタルヘルスの観点ではプラスに働いていると自負している。
そう、朝ごはんを抜くことは、禁欲することではない。
食欲を、別の欲求に置き換えているだけ。自己成長欲求に置き換えているだけなのだ。
この16時間に加えて、OMADまで実践するとどうなるか?
OMADについてはデイブ・アスプリー著「シリコンバレー式心と体が整う最強のファスティング」で詳しく触れられているが、毎日行う必要はない。習慣に定期的に取り入れて、体の具合を調整するために活用するのが正しい使い方のようだ。私も少し多めに晩御飯を食べてしまった日の翌日や、会食や飲み会の翌日に実践している。それ以外にも、内勤だけで1日が終わるような非活動的な日にもOMADを実施している。そうすると、週に1〜2回、OMADの日ができることになる。
1回のOMADがもたらす経済効果、時間効果は?
お金で言えば、500〜1,500円くらいが1回の昼食の相場だろう。それが浮く。
時間に関していうと、食べ物を買いに行くか食べにいく時間、実際に食べる時間、その後仮眠が必須になることを考えると、30〜45分は少なくともかかっているはずだ。1時間かかっていてもおかしくない。
1回で平均1,000円と45分が浮く。それを前述した朝食と同じように自己投資に回せたとしたら?
週に2回実施したとして、月8回。8,000円と360分(6時間)が自由に使えるようになる。
朝の数字と合算して考えてみよう。
OMADを習慣的に実践する人は月に14,000円、21時間を自由に用いることができる。
食事を抜くだけで、だ。年間にすると168,000円、252時間にもなる。
250〜300時間あれば、先に述べた会社で手当がもらえるレベルの資格取得は可能だ。
168,000円あれば、夫婦で少しリッチな国内旅行を楽しめる。二人の思い出にバッチリ残るような素敵な旅だ。漫然と食べていた朝食と一部の昼食を除くだけで、これらが手に入る。
繰り返すが、この効果はあくまでも副次的なもの。
1番の効果は、健康効果だ。脳を含めた内臓に与える影響は、心にも大きく影響を及ぼす。
やる気のなさ、イライラ、自信が湧かないなどなど、実は食事を「適切に摂れていない」ことがきっかけになっていることが少なくない。お腹がでっぷりと出ていて、イライラしている人、やる気なくスマホを眺めている中年男性を、たくさん目にしているだろう。1日3食の常識とされている習慣は、こうした人々を大量生産してきている。
そう、この「適切に摂る」というキーワードが重要だ。
ここまでではその「頻度」にだけフォーカスしてきたが、本質的な部分、社会では闇とされる部分に次回はフォーカスを当てたい。食べ物そのものの害、という事実いついてだ。
この記事も読むと、朝ごはんを抜くことも、昼ごはんを抜くことも、怖く無くなる。なぜならば、食べているものそのものが実は恐ろしいものだったことに気づくからだ。
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