朝活を始めて間もない頃、私が最初に取り入れた運動は、
とても小さな一歩でした。
「歩く」こと。
それだけです。
最初は20分、次第に30分ほど歩くようになりました。
走ろうとは思いませんでした。
むしろ、走る行為に苦手意識があり、
体力にもまったく自信がなかったからです。
でも、“歩く”という行為は不思議と心地よく、
朝活の流れに自然に馴染んでいきました。
■ 朝活の延長としてのウォーキング
朝の散歩は、
単なる運動ではなく、
心の整理と体のウォーミングアップを兼ねた習慣
になっていました。
早朝の静けさの中で歩くと、
自分の呼吸が整い、
足音が一定のリズムを刻み、
心が穏やかになっていく。
運動が苦手だと思っていた私にとって、
“疲れない運動”であるウォーキングは、
非常に続けやすいものでした。
「歩くだけなら、今日もいける」
そんな感覚が、継続を支えていました。
■ Apple Watch のバッジシステムが習慣化に効いた
ウォーキング習慣が定着し始めた頃、
私はApple Watchの“エクササイズリング”の存在を知りました。
リングが閉じると、
小さな達成バッジが表示される。
ただそれだけの仕組みです。
しかし、この“見える化”が驚くほど強力でした。
・昨日は閉じたから今日も閉じたい
・連続記録を途切れさせたくない
・少し歩けばリングが閉じるなら、あと10分歩こう
そんな気持ちが自然に湧いてくるのです。
努力しているという感覚ではなく、
“ゲームのように続いてしまう”という感覚。
習慣とは、
意志の強さではなく、
仕組みと環境 がつくるものだと気づいた瞬間でした。
■ 新鮮さを作る「冒険コース」
ウォーキングを続ける中で、
私はひとつ工夫をしました。
ルートに“冒険”を入れること。
・いつものコースを逆走する
・一本だけ知らない道に入ってみる
・気になっていた路地を歩いてみる
たったこれだけで、
散歩は単なる“運動”から、
“小さな探検”に変わりました。
新しい景色を見ると、
脳が刺激され、
歩くこと自体が楽しみになっていきました。
継続の秘訣は、
飽きさせないこと だと実感したのです。
■ スロージョギングの衝撃
ウォーキングを続けて2ヶ月ほど経った頃、
「スロージョギング」という言葉に出会いました。
“歩く速度のまま、走る”
という、一見矛盾しているような運動です。
ジョギングという言葉が怖かった私は、
最初は半信半疑でしたが、
試しにやってみると衝撃が走りました。
全然つらくない。
息も切れないし、
体も痛くならない。
むしろ、歩くよりも軽やかに前へ進む。
「これなら続けられるかもしれない」
そんな気持ちが湧き上がりました。
最初は1km、
次は2km、
気づけば3km、4kmと距離が伸びていきました。
“運動は疲れるものだ”という思い込みが、
ここで静かに壊れたのです。
■ 『脳を鍛えるには運動しかない』がくれたパラダイム転換
運動の習慣がつき始めた頃、
私はひとつの本に出会いました。
『脳を鍛えるには運動しかない』
運動が脳に与える影響を科学的に解説した本で、
読み進めるうちに、
運動に対する見方が根本から変わりました。
それまで私は、
“運動=痩せるためにするもの”
と思っていました。
しかし本には、
運動がどれだけ脳を活性化し、
ストレスを軽減し、
集中力や意欲を高めるかが書かれていました。
運動とは、
脳と心を最高の状態に保つ“メンテナンス”
だったのです。
痩せるかどうかではなく、
“生きやすくなるための習慣”
という視点。
これが私にとって、
大きなパラダイム転換でした。
■ 運動は“義務”ではなく“心地よい習慣”へ
ウォーキングからスロージョギングへ、
そして運動を脳のメンテナンスとして捉えるようになると、
運動の位置づけが完全に変わりました。
・頑張るもの → 気持ちが整うもの
・義務 → 自分を大切にする時間
・苦しい行為 → 脳が喜ぶ行為
この変化が、
自然な20kg減を後押ししてくれたのです。

コメント