16時間断食を続けていくうちに、
私は“空腹との付き合い方”を学んでいきました。
すると自然と、
「何を食べるか」
というテーマにも意識が向くようになりました。
以前の私は、
「太る食べ物」「痩せる食べ物」という短絡的な区別しか持っていませんでした。
そのため、ダイエットをするときはどうしても
“あれを食べてはいけない”“これを我慢しなきゃいけない”
という発想になり、結果としてストレスが溜まっていました。
しかし、朝活や読書を通じて得た知識は、
この考え方を静かに変えてくれました。
■ 食べ物には“良い悪い”よりも、“役割”がある
本を読んでいく中で学んだのは、
食べ物にもそれぞれ“役割”があるということでした。
・エネルギー源としての炭水化物
・細胞をつくるたんぱく質
・ホルモンや脳の働きを支える脂質
・体のサビを防ぐ抗酸化作用のある食品
・満腹感を調整する食物繊維
どれか一つだけが悪いわけでも、
どれか一つだけが完全な正義なわけでもありません。
それぞれに“メリット”があり、
同時に“デメリット”もある。
この“両面を見る感覚”を持つと、
食の世界が一気にシンプルになりました。
■ 「これは体に悪いから我慢する」からの解放
たとえば——
白米やパンのような精製された炭水化物は
血糖値を急上昇させるというデメリットがあります。
でも、
・脳のエネルギーをすぐに補いたい時
・疲れた日に心を落ち着けたい時
・運動前の燃料が必要な時
には、役に立つこともあります。
逆に、ナッツやチョコレートのような食品は
カロリーが高めですが、
空腹をゆっくり和らげ、情緒を安定させるというメリットがあります。
このように、
「悪いから食べない」ではなく
「今の自分には必要かどうか」で選ぶ」
という視点に変わっていきました。
■ 食べる量より、“選び方”が変わると人生が軽くなる
この変化が起こってから、
私は食べ物を“敵”として扱わなくなりました。
食べ物を良い悪いで裁くのではなく、
体と対話しながら「今必要なもの」を選ぶ。
すると不思議なことに、
以前よりずっと食べすぎが減っていきました。
これは我慢の結果ではありません。
理解することで、自然と選択が変わっただけ です。
・甘いものを食べる時は「心を落ち着けたいとき」
・炭水化物を控えたい時は「集中力を保ちたいとき」
・たんぱく質や脂質を多めに取るのは「疲れを取りたいとき」
こうした“選択の基準”が整うと、
食欲に振り回されなくなっていきました。
■ 食べ物を知ることは、自分を知ることだった
食べ物のメリットとデメリットを理解すると、
“禁止”でも“我慢”でもなく、
「選ぶ」という穏やかで主体的な感覚 が育ちます。
それは同時に、
「自分がどうありたいのか」
「今の自分には何が必要なのか」
という問いと向き合うことでもありました。
食を整えることは、
自分を整えること。
そう気づいたとき、
食生活はようやく“味方”に変わりました。


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