【第9話】食べ物のメリット・デメリットを知ると、選択が変わる

ダイエット

16時間断食を続けていくうちに、

私は“空腹との付き合い方”を学んでいきました。

すると自然と、

「何を食べるか」

というテーマにも意識が向くようになりました。

以前の私は、

「太る食べ物」「痩せる食べ物」という短絡的な区別しか持っていませんでした。

そのため、ダイエットをするときはどうしても

“あれを食べてはいけない”“これを我慢しなきゃいけない”

という発想になり、結果としてストレスが溜まっていました。

しかし、朝活や読書を通じて得た知識は、

この考え方を静かに変えてくれました。

■ 食べ物には“良い悪い”よりも、“役割”がある

本を読んでいく中で学んだのは、

食べ物にもそれぞれ“役割”があるということでした。

・エネルギー源としての炭水化物

・細胞をつくるたんぱく質

・ホルモンや脳の働きを支える脂質

・体のサビを防ぐ抗酸化作用のある食品

・満腹感を調整する食物繊維

どれか一つだけが悪いわけでも、

どれか一つだけが完全な正義なわけでもありません。

それぞれに“メリット”があり、

同時に“デメリット”もある。

この“両面を見る感覚”を持つと、

食の世界が一気にシンプルになりました。

■ 「これは体に悪いから我慢する」からの解放

たとえば——

白米やパンのような精製された炭水化物は

血糖値を急上昇させるというデメリットがあります。

でも、

・脳のエネルギーをすぐに補いたい時

・疲れた日に心を落ち着けたい時

・運動前の燃料が必要な時

には、役に立つこともあります。

逆に、ナッツやチョコレートのような食品は

カロリーが高めですが、

空腹をゆっくり和らげ、情緒を安定させるというメリットがあります。

このように、

「悪いから食べない」ではなく

「今の自分には必要かどうか」で選ぶ」

という視点に変わっていきました。

■ 食べる量より、“選び方”が変わると人生が軽くなる

この変化が起こってから、

私は食べ物を“敵”として扱わなくなりました。

食べ物を良い悪いで裁くのではなく、

体と対話しながら「今必要なもの」を選ぶ。

すると不思議なことに、

以前よりずっと食べすぎが減っていきました。

これは我慢の結果ではありません。

理解することで、自然と選択が変わっただけ です。

・甘いものを食べる時は「心を落ち着けたいとき」

・炭水化物を控えたい時は「集中力を保ちたいとき」

・たんぱく質や脂質を多めに取るのは「疲れを取りたいとき」

こうした“選択の基準”が整うと、

食欲に振り回されなくなっていきました。

■ 食べ物を知ることは、自分を知ることだった

食べ物のメリットとデメリットを理解すると、

“禁止”でも“我慢”でもなく、

「選ぶ」という穏やかで主体的な感覚 が育ちます。

それは同時に、

「自分がどうありたいのか」

「今の自分には何が必要なのか」

という問いと向き合うことでもありました。

食を整えることは、

自分を整えること。

そう気づいたとき、

食生活はようやく“味方”に変わりました。

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