ダイエットに失敗したとき、多くの人はこう思います。
「自分は意思が弱い」
「また続けられなかった」
「結局、何をやってもダメなんだ」
私も長い間、同じ気持ちを抱えていました。
食事制限をしても続かない。
運動を始めても三日坊主。
誘惑に負けて食べすぎてしまう。
そんな自分を見るたびに、
「努力が足りなかった」と自分を責めていたのです。
しかし、今の私は断言できます。
変われなかった原因は、努力不足ではありません。
努力の“向き”がずれていただけなのです。
これは自分を甘やかすための言い訳ではなく、
人間の心と体の仕組みを理解すると自然と見えてくる事実です。
■ 違ったのは「どこに力を注ぐべきか」という視点
太っていた頃の私は、
“気合と根性”だけで変わろうとしていました。
・食べる量を極端に減らす
・好物を一切我慢する
・急に運動量を増やす
・完璧を目指す
どれも一見するとストイックで良い方法に思えます。
しかし、それらは心と体の仕組みに反した努力の仕方でした。
無理な努力は、短期間ならなんとか続けられます。
しかし、長期的には必ず反動が起きます。
そして、その反動は「自分には続ける力がない」という
痛みを伴う誤解を生みます。
つまり、
方法が間違っていたのに、自分を責めてしまう
という構造だったのです。
■ 本当に必要だったのは「力を入れる方向」を変えること
私は朝活と読書を通して、
努力の“質”を見直すようになりました。
必要だったのは、
・自分を追い込む努力ではなく、
・自分を整える努力
だったのです。
たとえば——
× お菓子を我慢する努力
○ お菓子に走りたくなる状態をつくらない努力
× 運動を無理に増やす努力
○ 少し体を動かしたくなる環境をつくる努力
× 完璧を目指す努力
○ 7割で続けられる仕組みをつくる努力
つまり、
自分と戦う努力 → 自分の味方になる努力
へと方向を変えたのです。
この“向きの変化”こそが、
自然な20kg減の大きな転換点でした。
■ 自責は不要だった——必要だったのは理解だけ
変わりたいのに変われないとき、
人はすぐに「意思の弱さ」を責めます。
しかし、本当は違います。
人は、正しい方向を向いていれば自然に変わる力を持つ存在です。
あなたがもし今、
「また失敗した」「どうせ続かない」と落ち込んでいるなら、
それはあなたがダメなのではありません。
ただ、努力の向きが少しだけ違っていた。
それだけのことです。
向きを少し修正するだけで、
心は整い、行動は変わり、
体は自然と軽くなり始めます。
これが私が経験し、
この本で伝えたい“最初の希望”です。


コメント